ミッションイノベーション

ミッション・イノベーションは、クリーンエネルギーをすべての人にとって手頃な価格で魅力的でアクセスしやすいものにするために、研究、開発、実証への10年にわたる行動と投資を促進する世界的なイニシアティブです。
これにより、パリ協定の目標とネットゼロへの道筋に向けた進展が加速します。

玉浦 裕

東京工業大学名誉教授
早稲田大学 理工学部卒

1947 広島県三原市生まれ

1966 広島修道高等学校卒業

1970 早稲田大学理工学部応用化学科卒業

1975 東京工業大学理工学研究科修了(理学博士)

1976~1987 東工大理学部助教授「CO2 削減に係る化学エネルギーシステム研究」に従事し、CO2 を炭素にまで分解固定化 する新素材「カチオン過剰型マグネタイト」を発見する(Nature 誌掲載,Vol.346,No.6281(1990))。

1992~2021 東工大炭素循環エネルギー研究センター教授「太陽エネルギーの化学エネルギー変換に関する研究」に従事。地球温暖化防止技術開発の世界的プロジェクトのリーダーとして開発に携わる。
これら国際プロジェクトで太陽追尾 と集光システムに関する日本の第一人者となる。「火力発電所排ガスからのCO2 除去技術 ( 東工大、三菱重工、九州電力)」「ソーラーハイブリッド燃料生産技術( 東工大、オーストラリア、スペイン、ドイツ、スイス)」「100kW 東工大式ビームダウン型集光太陽熱技術 ( 東工大、アブダビ政府、三井造船、コスモ石油、コニカミノルタ)」「50kW クロスリニア型集光システム ( 東工大・SolarFlame、インドボパール工科大学、東洋エンジ、リコー)」「NEDO ( 自律自立ジャイロ追尾開発、クロスリニア集光システム実証試験、新技術追尾太陽光実証試験)」「環境省 浪江町取水場の追尾太陽光発電商用ブラント建設」

2022 CTO 量子ドット製造技術を軸とする太陽エネルギー活用新システム「CROAS®] を開発する

2024 「一般社団法人 未踏サイエンスに基づく環境調和型産業振興会(通称:ハーモニーテク・アライアンス)」設立共に理事長就任、「スタートアップが有する未踏サイエンスのダントツ技術をいくつか束ねてオープンイノベーションで育て、さらに社会実装する」ことによって、「地球環境の修復保全の人類史をバックキャストから創成」することを目的として新たな活動を開始。

2015年のCOP21で有志国に提唱され、2016年に発足した、クリーンエネルギー分野の研究開発についての官民投資拡大を促す国際イニシアティブであり、日本は発足時からのメンバー国です

クリーンエネルギーを単なる研究開発からさらに一歩踏み込んで、商用化するための実装とデモストレーションまで踏み込んで投資や支援を行う世界的な組織がある。Mission Innovationだ。クリーンエネルギーの実用化に賛同する世界24ヵ国・地域の政府機関と、7つの国際機関をメンバーとして構成されている。研究開発主体のRD20にも参加しており、最終的にゼロエミッションのクリーンエネルギーを世界中で実現するための投資や支援を行う。

Mission Innovationは、クリーンな技術革新に向かうための公的資金を増やす目的で8年前に設立された。単なる研究開発だけではなく、実行に移すことを含め、RD&D(Research, development and demonstration)と表現している。

国際コミュニティが重要技術を革新するため、Mission Innovationのプラットフォームを活用し、相互に協力、
他のコミュニティから学ぶことが最良である(Cerqueira)

「今後10年で、最新技術を活用したクリーンエネルギーは、もっと受け入れられやすくなり、アクセスしやすくなるだろう。彼女は次のように言う。「Mission Innovationは7つのミッションと技術アドバイザリグループにより、世界中のネットゼロを推進し、RD20のような組織との新たな協調の機会を求め続け、同じゴールに向かって進むだろう。Mission InnovationとRD20との協力は継続し、共通のゴールであるクリーンエネルギー技術のRD&D の目標を共有する支援を継続していきたい」。と固い決意を語った。

Mission Innovation HP